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ピコレーザー

ピコレーザーとは

ピコレーザーピコレーザーは最新のレーザー機器で、非常に短いパルス幅でレーザーを照射することが特徴です。「ピコ秒(1兆分の1秒)」という極めて短い時間でレーザーを照射することにより、ターゲットとなる色素(メラニン)を効率的に破壊することが可能です。従来のナノ秒レーザーと比較して、ピコレーザーは粒子をより細かく砕くことができ、治療効果が高く、肌へのダメージを最小限に抑えることができます。
ピコレーザーはシミ、くすみ、肝斑、ADM(後天性真皮メラノーシス)、さらには刺青除去など、幅広い色素トラブルに対応します。一般的なレーザー治療では十分な効果が得られにくかった症状にも、ピコレーザーは肌への負担が少なく、回復も早いため効果的です。また、レーザー照射によって皮膚のコラーゲン生成を促進し、肌の質感改善やハリを取り戻す効果も期待できます。

ディスカバリーピコレーザーとは

ピコレーザーディスカバリーピコレーザーは、ピコレーザーの中でも特に高性能で多機能な機種として知られ、イタリアのQuanta System社が開発しました。特に難治性のシミやタトゥー除去、美肌治療において優れた効果を発揮します。
ディスカバリーピコレーザーには、さまざまな皮膚トラブルに対応できるよう設計された6つのモードが搭載されています。それでは、それぞれのモードについて詳しく説明していきます。

ピコスポット

ピコスポットは、532nmもしくは1064nmの波長を用いて集中的にレーザーを照射するモードです。シミ、肝斑、ADM(後天性真皮メラノーシス)、太田母斑(Nevus of Ota)、さらにはアートメイクや刺青などの色素を効率的に除去します。

ピコスポットの特徴

  • 短いパルス幅による効果的な色素除去:ピコ秒単位の超短時間でレーザーを照射するため、色素が熱の影響を受けることなく細かく砕かれ、周囲の正常な皮膚組織にダメージを与えず、色素のみを効果的に除去できます。
  • ダウンタイムの短縮:従来のレーザー治療に比べ、ダウンタイムが大幅に短縮され、施術後すぐにメイクも可能なため、日常生活に支障をきたさない点が魅力です。

副作用・注意点

  • 処方した炎症止めの外用を1週間行います。
  • レーザー照射部位はテープ保護が必要な場合があります。
  • 症状や色素の深さにより複数回の施術が必要な場合もあります。
  • レーザー照射後1か月後に色素沈着が出現するリスクがあります。その際は3か月をこえると色素沈着が薄くなることがほとんどです。
  • 施術前後のUV対策が重要です。

ルビースポット

ルビースポットは694nmの波長を用いて集中的にレーザーを照射するモードです。このモードはピコ秒ではなくナノ秒で照射します。特に厚さのあるシミや深いシミ、刺青の除去、難治性のあざに対して優れた効果を発揮します。

ルビースポットの特徴

  • 高い吸収性:694nmはメラニンへの吸収率が非常に高く、シミに対して優れた波長です。
  • ナノ秒単位の短時間でレーザーを照射し、色素を破壊します。その際、熱が発生するため、より厚さのあるシミに対して効率的に除去が出来ます。

副作用・注意点

  • 処方した炎症止めの外用を1週間行います。
  • レーザー照射部位はテープ保護が必要です。
  • 症状や色素の深さにより複数回の施術が必要な場合もあります。
  • レーザー照射後1か月後に色素沈着が出現するリスクがあります。その際は3か月をこえると色素沈着が薄くなることがほとんどですが、まれに遷延する場合があります。
  • 施術前後のUV対策が重要です。

ルビーフラクショナル

近年注目を浴びている治療法の一つに、694nmのルビーレーザーを用いた「ルビーフラクショナルレーザー」があります。フラクショナルとは、レーザーをドット状に照射する方法を指し、ルビーフラクショナルモードではナノ秒で照射します。
従来のルビースポットレーザーはシミ治療に優れていましたが、色素沈着のリスクが高いという課題がありました。ルビーフラクショナルレーザーでは、レーザーをドット状に照射することで色素沈着のリスクを抑えつつ、シミ治療効果を高めています。また、適度な熱が発生するため、シミ細胞を効果的に破壊する作用も期待できます。
さらに、レーザーが表皮のシミ細胞に照射されることで、その熱が真皮層まで波及し、コラーゲンの再生を促進します。その結果、シミ治療だけでなく肌質の改善効果も期待できるのが、この治療法の大きな特徴です。

ルビースフラクショナルの特徴

  • 高い吸収性:694nmはメラニンへの吸収率が非常に高く、シミに対して優れた波長です。
  • 最小限の肌ダメージ:ドット状にレーザーが照射されるため、肌へのダメージを抑え、周囲の組織への影響を抑えながら色素を分解します。
  • 施術後に痂疲が目立たなく、ダウンタイムが少ない事が特徴です。
  • 施術後にテープの必要がありません。
  • 深いシミやあざへの対応:ADMや太田母斑など、深部にある色素性病変に対しても回数を重ねることで、リスクを抑えながら徐々に改善する事ができます。

副作用・注意点

  • 処方した炎症止めの外用を1週間行います。
  • 施術直後は赤みや腫れ、ヒリヒリとした感覚が生じることがあり、これらは通常数時間から数日で改善しますが、肌の状態によっては長引く場合もあります。

  • 症状や色素の深さにより複数回の施術が必要な場合もあります。
  • レーザー照射後1か月後に色素沈着が出現するリスクがあります。その際は3か月をこえると色素沈着が薄くなることがほとんどですが、まれに遷延する場合があります。

  • 施術前後のUV対策が重要です。

ピコトーニング

ピコトーニングは、肌全体のトーンを整えるためのモードで、くすみや細かいシミ、肝斑の改善に特に効果的です。低出力でピコ秒レーザーを照射し、メラニンをターゲットにして徐々に薄くします。

ピコトーニングの特徴

  • 繰り返し施術による美白効果:低出力での施術が可能なため、肌に負担をかけずにくすみや細かいシミを徐々に改善します。定期的な施術により、透明感のある肌を手に入れることができます。
  • ダウンタイムの少なさ:施術後にほとんど赤みや腫れが生じないため、仕事や日常生活に支障をきたすことなく治療を継続できます。
  • 肝斑治療への効果:肝斑は治療が難しい色素性疾患の一つですが、ピコトーニングでは低出力で徐々に色素を減らすため、肝斑への効果も期待できます。

副作用・注意点

  • 症状や色素の深さにより複数回の施術が必要な場合もあります。
  • 施術前後のUV対策が重要です。

ピコフラクショナル

ピコフラクショナルは、肌の再生を促すためのモードで、主に肌質の改善、ニキビ跡、小じわ、開いた毛穴の改善に使用されます。フラクショナルレーザーは、レーザー光を微細な点状に分割して照射することで、皮膚に微小な傷を作り、肌の再生力を引き出す治療法です。

ピコフラクショナルの特徴

  • 微細なダメージによる肌再生:フラクショナル照射により、肌の表面に微小な傷を作り、この傷が治る過程でコラーゲンやエラスチンが生成され、肌が引き締まり、キメが整います。
  • 即効性と持続性:施術直後から肌のハリや透明感が感じられ、回数を重ねることでさらに効果が高まります。定期的な施術で長期的な美肌効果が期待できます。
  • 毛穴の引き締め:毛穴の開きが気になる方にも効果的で、ピコ秒レーザーによるフラクショナル照射で毛穴が引き締まり、滑らかな肌へと導きます。

副作用・注意点

  • 症状により複数回の施術が必要な場合もあります。
  • 施術直後は赤みや腫れ、出血、ヒリヒリとした感覚が生じることがあり、これらは通常数時間から数日で改善しますが、肌の状態によっては長引く場合もあります。
  • 施術前後のUV対策が重要です。

実際のところ従来のナノ秒(Qスイッチ)レーザーと最新のピコ秒レーザーって何が違うの?

よく皆さんがレーザーについて色々と調べていると、Qスイッチとか、ヤグとか、ルビーとかピコとか様々な言葉が存在する事に気づくと思います。自分のシミにはどのレーザーが合うのだろう?疑問に思われると思います。まず、世の中に存在するシミ取りレーザー機器の種類について簡単にご説明すると、まず①波長(532nm.694nm、755nm、1064nm)、②照射時間(ミリ秒、ナノ秒、ピコ秒)の種類があり、これらの組み合わせの種類があります。例えば、532のピコ秒もあれば、532のナノ秒もあるし、1064もピコ秒があれば、ナノ秒もある、といった感じです。ただし、694(ルビー)はナノ秒しか存在しておりません。
「波長」についてご説明すると、どの波長もメラニンに対する効果が高いものとなります。ただ、厳密にいうと、532、694、755、1064の数字が小さいほどメラニンに対する吸収が高く、一方、数字が大きくなればなるほど皮膚の深くまでレーザーが到達する、という特徴があります。1064nmと532nmを搭載するレーザーをヤグレーザーと呼び、694nmを搭載するレーザーをルビーレーザーと、そして755nmをアレクサンドライトレーザーと呼んでいます。
またQスイッチという言葉はレーザーの仕組みを表しているものですので、厳密にはナノ秒でもピコ秒でもQスイッチなのですが、もともとナノ秒レーザーでQスイッチという言葉を使ってきた歴史があるため、慣習的にQスイッチはナノ秒レーザーを示して使われています。
では、従来のナノ秒レーザーではだめだったのか、というと実はそんなことはありません。いわゆるシミや青あざの治療において、ナノ秒レーザーでもしっかりと治療ができるのです。そんな中、最新のピコ秒レーザーが登場して、「ピコ」という言葉が周知されるようになりました。皆さんの中には、「ピコは最新のレーザーなんだから、とにかく良いのだろう」と漠然と考える方も多いのではないでしょうか?その考えはほとんどが正解です。ですが、少し違う部分もあります。
ナノ秒とピコ秒はそれぞれ以下のような特徴があります。

  1. ナノ秒レーザーは鋭く破壊する力があり、その際に熱が発生する。
  2. ピコ秒レーザーは更に鋭く破壊する力があり、その際に熱が発生しない。

実は、ナノ秒であれピコ秒であれ、通常のシミの細胞を破壊するにはどちらも十分なパワーがあります。それに対し、ピコ秒レーザーの利点は、ターゲットとする標的に対してよりシャープに、よりピンポイントに破壊させることができる所にあります。これにより、薄い色のシミを治療する場合、従来のナノ秒レーザーで治療がやや難しかったのに対し、ピコ秒レーザーであれば薄いシミを更に薄くすることが可能となりました。また、ピコ秒レーザーでは熱が発生しない特徴がありますので、標的以外の組織にダメージを与えない所が長所となります。これにより、従来のナノ秒レーザーであれば、レーザー照射後に炎症後色素沈着(いわゆるやけどあと)が長期間遷延するリスクがあったのですが、ピコ秒レーザーでは色素沈着を起こすリスクが少なくなり、仮に色素沈着を起こした場合でも3か月程度で落ち着くことがほとんどとなりました。これらがピコ秒レーザーのメリットです。
しかし、その一方でピコ秒レーザーは、熱が発生しないがために厚さのあるシミを治療した場合、細胞が焼ききれずに取り残してしまうリスクが少し増えたという点があります。ただし、これは出力の調整や、あてる回数を調整することでカバーする事ができます。
以上の事から、ピコ秒レーザーが登場したことによりシミ治療は更に発展を遂げたのは事実なのですが、ピコ秒レーザーが全てナノ秒レーザーを凌駕したとは言い切れない部分もあります。個々の症例に応じてピコ秒やナノ秒を使い分けて照射する経験と技術が必要だと言えるでしょう。当院のディスカバリーピコは、ピコ秒だけでなく、ナノ秒、ミリ秒も搭載した最新のレーザー機器ですので、患者さんに合わせたオーダーメイド治療を可能にしております。

ピコレーザー施術費用(税込)

スポットレーザー(ピコスポット、ルビースポット)

※美容カウンセリング料:1,650円、再診料1,100円が別途かかります。

施術範囲 費用
1cm 10,000円
2cm 20,000円
3cm 30,000円
4cm 40,000円
5cm 50,000円
6cm 60,000円
※内服や外用薬・テープが必要となる場合、それらは別料金となります。

ルビーフラクショナル

※美容カウンセリング料:1,650円、再診料1,100円が別途かかります。

施術範囲 費用
両頬 33,000円
顔全体 44,000円

ピコトーニング

※美容カウンセリング料:1,650円、再診料1,100円が別途かかります。

施術範囲 費用
顔全体 15,000円

ピコフラクショナル

※美容カウンセリング料:1,650円、再診料1,100円が別途かかります。

施術範囲 費用
両頬 33,000円
顔全体 44,000円

よくある質問(Q&A)

ピコレーザーはダウンタイムはないのでしょうか?

局所的なシミに対するピコスポットレーザーやルビーフラクショナルを照射した際は薄い痂疲(かさぶた)が生じます。痂疲は1~2週間で剝がれますが、年齢や部位によっては3週間ほど持続する事もあります。照射後一か月後に炎症後の色素沈着が生じる場合があり、その際は通常3か月超える頃に薄くなっていきます。ピコトーニングの場合はダウンタイムはありません。ピコフラクショナルの場合は直後に細かい出血を起こしますがすぐに治まります。また、顔の赤みは通常3~4日ほどで治まっていきます。

ピコレーザーは痛いですか?

スポットレーザーやルビーフラクショナルの場合は輪ゴムで小さくはじかれたような痛みを感じます。患部を冷やしながら照射を行います。ピコトーニングはチリチリとする弱い痛みを感じる程度です。ピコフラクショナルは出力にもよりますが痛みを感じる事がありますので必要に応じて事前に麻酔クリームを行い対処いたします。

ピコレーザーは麻酔なしでできますか?

スポットレーザーやルビーフラクショナル、ピコトーニングは麻酔が不要ですが、ピコフラクショナルは出力によって痛みが出ますので、事前に麻酔クリームを行い対処いたします。

ピコレーザーをやめると元に戻ってしまいますか?

ピコレーザーによって一度薄くなったシミは、治療をやめたからといってすぐに元に戻るわけではありません。しかし、1回の治療でシミが目に見えて薄くなっても、細胞レベルでは老化した表皮のケラチノサイトや真皮のコラーゲンが残っているため、時間の経過とともに再びシミが現れる可能性があります。 特に、治療後に強い紫外線を浴びたり、肌に摩擦が加わったりすると、再発が早まることがあります。また、これらに十分注意していても、加齢により肌が老化し、再びシミが現れることがあります。
当院で行っているオーダーメイド治療では、定期的にレーザーを照射することで、細胞レベルでのシミの形成を抑制することが期待できます。

ピコレーザーで「いぼ」や「ほくろ」は取れますか?

ピコレーザーを高出力で連続照射をした場合、いぼが除去される事がありますが通常は困難です。いぼ、ほくろに関しては炭酸ガスレーザーで除去するのが一般的です。

ピコレーザーのかさぶたは何日くらいで取れますか?

顔の局所的なシミに対してピコスポットレーザーを照射した際、痂疲は1~2週間で剝がれますが、ご年齢によっては3週間ほど持続する事もあります。また、顔以外、例えば手や腕のシミに照射した場合は3週間前後かかります。

ピコレーザーの施術後、いつから化粧ができますか?

当日から洗顔や基礎化粧品を使う事が可能です。また、翌日からお化粧をする事が可能です。その際は患部を擦らないように注意してください。