ピアスの穴あけについて
ピアスは、個性を表現する手段として多くの方に人気がありますが、ピアスの穴あけは医療行為の一部であり、適切なケアと衛生管理が重要です。当院では、安全で清潔な環境のもと、医師がピアスの穴あけを行っております。初めてピアスを開ける場合、不安や心配を感じることがあるかもしれません。
当院では、皮膚の状態やアレルギーの有無を確認し、ご希望の部位を伺いながら施術いたします。また、ピアスホールが完成するまでのアフターケアも重要となります。
正しいケアの方法や期間等もご説明致しますのでご安心ください。
安全なピアスの穴あけとは?
ピアスの穴あけは一見簡単に思えるかもしれませんが、不適切な方法で行うと感染症や皮膚トラブルの原因となることがあります。特に、市販のピアスガンを使った穴あけは手軽ですが、不適切な処置方法や、その後のアフターケアをしなかったがために感染を引き起こし、またその結果ピアスが耳の中に埋没してしまい受診される方が非常に多いです。
当院では、滅菌処理をされたピアスを用い、安全なピアスの穴あけ処置を行っております。また、感染を起こした際の処置、埋没してしまったピアスの除去なども行っております。
当院で可能なピアスの処置・治療
- 耳たぶのピアス穴あけ:最も一般的な方法です。日本人の耳たぶは分厚い方が多く、ピアスの軸(先端からキャッチまで)の長さが短いものを使用すると圧迫されて、その結果ピアスが埋没するリスクが高まってしまいます。そのため、当院では軸の長い8mmピアスをご用意しております。医療用ステンレス製を使用しますのでかぶれてしまうリスクは非常に少ないです。ご希望があればチタン製ピアスや、目立ちにくい透明タイプのご用意もあります。
- 軟骨部のピアス穴あけ:耳たぶの上の触ると少し硬い部位が軟骨部位となります。この部位は耳たぶよりもピアスホールの完成に時間がかかります。当院では、軟骨専用のチタン製のピアスをご用意しております。※トラガスへのピアスは行っておりません。
- 埋没したピアスの除去:ご自身でピアスを入れられた方に多く見られます。ピアスを入れた際に清潔操作を怠ったり、またアフターケアが不十分で感染がおこることでピアスのヘッド、もしくはキャッチの部分が耳介の中に埋没する状態です。この場合は、局所麻酔をしたうえで埋没したピアスを除去する処置を行っております。
- 感染した場合の治療:感染が軽度の場合はピアスを除去しないで抗生剤の治療のみで治癒させることが可能です。ただし、感染が強い場合はピアスを除去してピアスホールを閉鎖させる場合もございます。
- 金属アレルギーの治療:ニッケルアレルギーがある場合、市販のピアスを使用した際にかぶれを起こすことがあります。軽度のかぶれであれば、炎症を抑えるステロイド外用を処方し、チタンやステンレス、樹脂などの素材に変更することでピアスを塞がずに治療することも可能です。ただし、金属アレルギーが原因で二次的に強い感染を起こしている場合は一度ピアスの穴を閉鎖させる場合もあります。
副作用・リスク
感染症
施術後の傷口が不適切なケアや外部からの雑菌によって感染するリスクがあります。感染の兆候としては、傷口の赤み、腫れ、熱感、膿が出ることなどが挙げられます。
金属アレルギー
ピアスに使用される金属に対してアレルギー反応を起こす場合があります。これにより、かゆみ、赤み、発疹などのアレルギー症状が発生することがあります。
ケロイド形成
体質によっては、ピアスホールの傷口からケロイドが形成されることがあります。ケロイドは赤く硬く膨らみ、かゆみや痛みを伴う症状です。
ピアスホールの不適切な位置やトラブル
ピアスホールが予定した場所と異なる位置に開いてしまうことや、施術後にピアスホールが歪んでしまうことがあります。また、ピアスホールが塞がってしまうこともあります。これらの問題が生じた場合、再度の穴あけや修正が必要になることがあります。
出血や腫れ
ピアスの穴あけ後、軽度の出血や腫れが生じることがありますが、通常は数日以内に治まります。
軟骨部分のリスク
耳の軟骨部分にピアスを開ける場合、耳たぶよりも治癒が遅く、感染リスクが高くなることがあります。
施術後のアフターケア
当院ではアフターケア用品(消毒ジェル)を使用していただいております。ファーストピアスは約6週間外さないで以下のケアを行っていきます。
シャワー浴の前に、ピアスの軸に消毒ジェルを塗布しピアスの軸を前後させることでピアスホールにジェルをなじませます。その後シャワー浴の際に耳の表面についた余計なジェルをシャワーで洗い流します。
費用(税込)
※カウンセリングは無料となります。
内容 | 料金 |
---|---|
耳たぶ | |
医療用ステンレス(1個) 色はシルバ、ゴールド、ダイア |
4,500円 |
チタン(1個) | 5,500円 |
透明(1個) | 5,500円 |
軟骨ピアス | |
チタン(1個) | 7,500円 |
透明(1個) | 7,500円 |
※ファーストピアス代は費用に含まれております。
※上記料金に 消毒ジェル代700円が別途かかります。
よくある質問(Q&A)
ファーストピアスは最低何日つけておくべきですか?
4週間~6週間とされておりますが、日本人は耳たぶが厚い方が多いので、しっかりとピアスホールを完成させるためには6週間外さずにお過ごしください。また、その間、ケア用品の消毒ジェルを連日使用致します。
ピアスを開けていい年齢はありますか?
年齢は関係なく子供でも開ける事は可能です。ただし、ファーストピアスは6週間外さずに過ごす必要がありますので、学校の校則を守り、計画的に施術を受けるように致しましょう。
ピアスを開けるときに痛みはありますか?一番痛い場所は?
的確かつスムーズに開けますので、痛みは少ないです。想像していたよりも痛みが少なく驚かれる方も多いです。軟骨部位はピアスの軸が太めになっているため、耳たぶよりは痛みを感じやすいですが、ご心配な方は冷やして施術する事もできますのでご安心ください。
ピアスを開けた初日にお風呂に入れますか?
はい。当日から入浴は可能です。
いつからピアスを外して寝ていいですか?
ファーストピアスは6週間外さずに過ごす必要がありますので、その期間がたてば外して就寝する事が可能です。
ピアスの穴から白いカスがでてくるのはなぜですか?
アフターケアが不十分だと、ピアスの穴に古い皮脂や角質が溜まり白いカスが出てくることがあります。これらは細菌感染や臭いの原因となるため、ピアスを開けた後は、専用の消毒ジェルを用いてアフターケアを起こっていくことが重要です。
ピアスの穴にできるしこりは何ですか?
ピアスホールが完全に治癒せずに小さな傷ができると、そこから感染や金属アレルギーが起こることがあります。その結果、炎症が生じ、傷跡として瘢痕(はんこん)が残り、これがしこりとして感じられることがあります。また、ピアスを開けた際に皮膚の細胞が内部に閉じ込められ、袋状に形成されることで粉瘤(ふんりゅう)ができ、それもしこりとして触れる場合があります。
ピアスホールから黄色い汁がでるのはなぜですか?
ピアスホールが完全に治癒せずに小さな傷ができると、そこから感染を起こし、黄色い膿が排出される事があります。また、金属アレルギーを起こす事でも黄色い浸出液が排出されることもあります。自己判断をせずに診察を受けて、適切な治療を受けるように致しましょう。